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奈良の歴史ある唐招提寺の珍しい形の礼盤の畳を造りました。
現在の畳が載っている木製の漆塗りの礼盤の台の四方の隅が、花弁のような丸みを付けたものです。因みに、この木製の台は鎌倉時代のものだそうです。
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この四方の二つの半円のかたちは、「木瓜紋(もっこうもん)」の一部をつけたものとお寺の方に教えて戴きました。神社等で御簾(みす)や御帳(みちょう)の懸け際を飾るために、長押(なげし)に沿って横に張った細長い布地を「帽額(もこう)」と云われます。その帽額に描かれた円状の模様が「帽額紋(もこうもん)」と呼ばれます。この文様は鳥の巣や蜂の巣をアレンジしたものと言われますが、その後、「もこう」が「もっこう」に代わり漢字も「木瓜」と書かれるようになりました。この木瓜とは本来、「ボケの花」を意味するようですが、何故かその紋様は胡瓜(きゅうり)を輪切りにした模様との説があるようです。
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さて、その木瓜の一部をデザインした礼盤ですが、今までからそうであった様に、その上に置かれる畳もその様に形付けなければなりません。私も全体が四角や円型の畳の経験はありますが、四隅だけ形が違う畳の紋合わせも色々勉強になりました。四隅のかたちを綺麗に表現するために、普通の畳とは違うかたちの特殊な板入れをしています。そして、内側にある半円に紋様の寸法を調整して、この様な仕上がりとなりました。
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