創業300年 伝統と信頼の老舗畳店

浜田畳店の活動報告や畳に関する豆知識など、生の情報をお届けします。

浜田畳店のスタッフによるブログです。浜田畳店に関することや畳の製品・業界に関することなど、最新情報をお知らせしています。ぜひ、ご覧ください。

Blog

2020.11.24 

Blog

【たたみの話】 守護神が宿る畳

仏教世界の中で、聖徳太子や聖武天皇はインド神話による「東西南北を守る神(四天王)」を信仰されていました。聖徳太子は蘇我氏と力をあわせての、物部守屋との戦いに際しこの「四方(世の中)を護る神」の像を作って勝利を祈念したことがきっかけとなり、その後、四天王寺を建立されました。


四天王寺には


    東方を護る持国天(じこくてん)、


    南方を護る増長天(ぞうちょうてん)、


   西方を護る広目天(こうもくてん)、


   そして北方を護る多聞天(たもんてん)


四天王をお祀りされています。




 

また、聖武天皇は「金光明経(こんこうみょうきょう)」の教えによりこの四天王によって国家鎮護(こっかちんご)の教えを信仰し、諸国に国分寺を造立されました。金光明経と四天王を祀る寺のネットワークによって国を護るというのが聖武天皇の目的でありました。 


聖武天皇は、寺に四天王を祀るだけでなく、自らが座る畳にも四天(王)を配置し日常から信仰を深めています。写真は天皇が座る茵(しとね)にも四隅に四天を表現したもので、現在では特に珍しいものです。




 

下は「四聖御影(ししょうみえい)」と呼ばれる絵画で鎌倉時代に書かれたものです。後方左は聖武天皇、後方右は菩提僧正、前方左は行基僧正、前方右は良弁僧正です。奈良時代の畳としては信憑性が疑問な部分がありますが、それぞれ四天の付いた茵に座られています。この四天のついた茵は大きな寺院での昔の僧侶の絵画のなかでよく見かけることがあります。



 


法華経(ほけきょう)の教えにもこの四天王信仰があり、現在でも法華経を唱える多くの宗教がこの四天王を、本堂の柱に紙に書いて貼り付けたり、礼拝の座具である畳の四方に取り付けています。「四天付き拝敷(してんつきはいしき)」と呼ばれるものです。四隅に取り付けた小さなスペースがそれぞれの四天王を表現しています。




Contact

お問い合わせは、お気軽に