創業300年 伝統と信頼の老舗畳店

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2020.10.11 

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【たたみの話】 茶室では、畳は重要な道具のひとつです。

安土桃山時代頃から発達した茶道は、千利休ら多くの茶人が様々な茶道の作法を創造し、日本人自らがもつ「おもてなしの心」を築いたといえます。




 

茶を点てるには、細かな気配りと繊細な心で準備された様々な道具があります。その中でも畳は茶道にとっては重要な道具のひとつなのです。狭い空間で亭主と客人との座る場所を畳の敷き方で表現しています。亭主が茶道口からお点前までの距離は、畳を踏みしめながら進みます。また炉周りに置かれるそれぞれの道具も畳の目数をよんで置かれます。また、家元によって茶室への想いが異なります。手に取るような小さな道具のひとつにも、繊細な気持ちで接しなければ、その想いが伝わらないこともあるでしょう。すべての所作が客人に対する思いやりの礼儀作法なのです。




 

畳は、定法によって敷き方、炉の切り方、畳の寸法、厚み、畳目の出し方、縁巾などが決められているのです。上質な畳表には心地よい香りがあります。床の間のお香とは違い、草と土の匂いが落ち着きを増長させてくれます。また、藺草が詰まった畳表は清涼感と清潔感にあふれています。長時間の正座にも疲れない程度の柔らかな畳床。そして麻の生地を藍で染めたしっとりとした畳縁としています。余りにも素朴で、華やかさのない畳ですが、外部からの取り入れた日の光が畳表に反射して柔らかな灯りとなります。


 私たち、畳を造る職人は常に凛とした静寂さを表現するために、ひと針ひと針に気を配り、針の刺す向きや糸締めの強さを調整します。「ことを荒立たせない」空気を造るために緊張感をもって、柔らかな美しさを備えた究極の畳造りが求められます。

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